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宮古島を終えて、大会を振り返る3名のトライアスリート。左から、和田さん、TK、木村さん |
こんにちは、竹谷賢二です。
「第30回全日本トライアスロン宮古島大会」、フィニッシュしました。今年は暑すぎるほどの天候でのレース。私の結果はというと、デュアスロンになった2013年大会の総合順位、エイジ順位とまったく同じで、苦手なスイム込みで同じ成績は良く出来きたと言えます。
総合 8:41:37 17位 (エイジ2位)
スイム 0:52:42 198位
バイク 4:09:51 7位
ラン 3:39:04 46位
私の詳しいレースのレポートは、下記リンク先のTKブログでご一読くださいませ!
こちらでは、TTフィットを受けていただいた二人のトライアスリートのレース模様を交えて、大会雑感をレポートします。
まずは”用意周到”というレース運びが際立つ、木村さんのレース展開です。
総合 10:18:55 (213位)
スイム 51:26(161位)
バイク 5:16:36 (401位)
ラン 4:10:53(203位)
と、密かに狙っていた100位以内には届かなかったものの、しっかりと計画通りにレースを進められたようです。周りの声援と手厚いエイドのおかげで気温27度、直射日光の強い状況でも楽しみながら、局所的、突発的な痛みもなく後半は「ああもう終わっちゃうのかあ。」という心境だったそうです。
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スイム
5時起き、朝食、スイムという、普段のルーチンでリラックスしてスタートラインに立てました。設定タイムは50分くらいだったので比較的前列で待機。潮流 が後半の600までは追い潮とのことなので、とにかくゆっくり浮力を活かして泳ぐことに集中。その後残りは潮流が向かいになったため2 ビートに切り替えスイムフィニッシュ。上陸してタイムを見たときは設定より遅かったが、「自然と出てしまうスピード」で泳いだため、ちょうど良い感覚でバイクに移行できました。
バイク
「池間までは追い風。そこまでは気持ちよく飛ばせるが気をつけないと後半タレるよ」
その経験者の言葉どおり、朝日を浴びていつもの何割か増で乗るスピードは麻薬です。最高に気持ちいいひとときでした。とはいえ心拍は上げない、脚の筋肉は使わない、これだけは終止守って走りました。結果おそらく一人も抜いてな いんじゃないかな?TTフィットによるポジション出し、試走を繰り返してベストの状態になった愛車SHIVは本当に快適そのものでした!
補給はいつも自作し、後半のカフェイン入りは市販のものを用意します。バイクラン合わせて5000kCal分のジェルと高カロリードリンク1Lを用意しました。当日は暑くなるのがわかっていたので、塩をいつもの倍量に設定。ちょっと失敗だったのはドリンクの粘度が若干高くてバイクではかなり飲みずらかったこと。ランでは3kmごとのエイドで手厚く補給してもらいましたが、自作分でカロリーはほぼまかなえ、ドリンクと塩のみ活用しました。
2周目(100km)からは少しペースあげるも向かいの影響もあり、設定のアベ30kmを若干下回る29.8kmでフィニッシュしました。
ラン
キロ5’15トータル3:45の設定で望みましたが、いざ走り出すととてもそんなペースは無理… ただ心拍ゾーン2を維持すれば走れるみたいなので、結果 6’00前後のペースで維持。
「ランは折り返しなんで自分がどの位の順位かわかるよ」
これも経験者の言葉ですが、100人数えたところでやめました(笑)
終止、地元の皆さんの応援、また仲間、コーチ陣からのアドバイスにどれほど励まされたか分かりません。トライアスロンは個人競技ですが、決して一人では上達しません。ラスト30kmを過ぎたあたりから、そんな感謝の気持ちで胸がいっぱいになりゴールゲートをくぐったのを記憶しています。
木村さんは、気持よく満足気な笑顔が印象的な初ロングのフィニッシュでした。
それとは対照的に波瀾万丈、まさに“血戦”となった和田さん。
総合 13時間2分56秒 1070位/1303人 (女子106位/176人)
スイム 1時間06分56秒 1043位/1531人
バイク 6時間06分27秒 1036位/1520人
ラン 5時間49分33秒 1079位/1461人
と掲げていた目標とは程遠く、振るわない結果に終わってしまいました。レース中に何が起こったのでしょうか?気になりますので、事細かくレポートを追ってみましょう。
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昨年に続き、今年こそはスイムも!!と、意気込み10月にエントリー。縁あってスペシャライズドの宮古島チャレンジ応援企画にも当選、最高の記念大会になりました。
金曜日現地入り。まずはバイクの組み立てです。梱包時にミスをしたようで、早速スペシャライズドのメカニックさんのところへ駆け込みました。しっかりと対応、調整してもらうことが出来ました。
その後は、竹谷さんに補給食の取り方、カロリー計算などみっちり1時間の相談しました。体重、基礎代謝から計算して、どのタイミングで、どれくらいの量を取るか、そしてカロリー以外に必要なサプリについて事細かにアドバイスをいただきました。
レース前日には、スペシャライズドが主催した「SHIV & “S" Owners Meeting」に参加。集合写真を撮影したり、その後にはトータル10キロ程度の少し刺激のあるライドをしたりと気分を高めることができました!また、レース中対策もしっかりとアドバイスいただきました。
スイム
朝から天気は最高、めちゃくちゃ暑くなる予感!
まったく自信がないスイムは後ろのほうから、潮に流されつつ、コースアウトは避けたいのでここで頑張るはめになりました。 一つ目のブイを回ると気持ちよく泳げるようになり、良いペースの選手にも出会えドラフティングしつつ、無駄な体力を使わないように付いていくことにしました。目標タイムもクリアして、私的にはよく頑張れたと思います。
バイク
最初の20キロ位は脚の動きと心肺機能の確認で、ある程度スピードに乗って気持ちよくなるまで我慢の時なのですが、そこまで辛くならず池間大橋まで来れました。
巡行も30キロ前半で走れているし、とにかく気持ち良く、しかも姿勢がめちゃくちゃラクでした!
激しい下りは怖いんだけど、それ以外はDHバーを握る時間が多くなっていました。多少の登りはDHでいけるし、平地はもちろん。こんなにストレスを感じないことにビックリでした。
ただ、エイドだけは大変なことになっていました。ドリンク欲しさにテーブルの前に止まってがぶ飲みする選手が多く、ボランティアの方も大忙しで、走りながら欲しいのに手渡ししてくれるスタッフがいない状況でした。何か所目かのエイドでやっと貰えたボトルでしたが、アクエリアスが欲しいのにお水ばっかり… 塩タブ食べながら、熱中症対策も忘れずに行いました。
距離が進むにつれてその状況は激しくなりますが、これ以上貰えないと脱水になると思い止まってでももらうことにしました。今年はとても暑かったからか、昨年は見ることのない光景でした。
東平安名崎の灯台にたどり着き、「やったー!!」 と思って折り返したら、カチャンっとチェーンをインナーに落として外してしまい、まさかのバイク降りて直す羽目になりました。簡単には直せずちょっと力業。手はチェーン油で真っ黒。そして力業だけに支えてた左指は切れて血がでるし、傷口はもちろんチェーン油で真っ黒(苦笑
気を取り直し再スタート!
気持ちよく下ってるところに良く目立つ真っ赤なフラッグを振るスペシャライズドのスタッフさんが!めちゃくちゃテンションあがっちゃった!!全力で猛アピール、右手を全開に振りながら乗ってたら気づいくれて、写真を撮ってくれました(笑い フィッティングのおかげで調子もいいし、良いフォームで通過しました。
そこまではあまりに順調だったのですが、ちょっと脱水症状?ハンガーノック?のような不思議な感じになりはじめました。補給を少し忘れてるのか?と思うこともあり、多めに取るように心がけるようにしました。少し眠さを感じながら、「うん、これハンガーノック症状出てる… 」と、感じつつ仲間が応援してくれてる宿の前を通過する時に、サドル後ろのボトルを取ろうとしてバランスを崩して落車してしまいました。気がついた時には道に叩きつけられた痛みが襲ってきて、何がなんだか分かりませんでした。アームカバーには大きな穴が空いていて、腕も足も血が出ていました。すぐに仲間が飛んできてくれましたが、かなりの勢いで頭を打ったみたいで左の眼が焦点合わず、1本の指が3本に見えてしまう状況でした。
頭を打ってるからリタイアしたほうがいいと言われたけど、半べそ掻きながら「やめられない!」と何度も伝えて、15分くらい道路の脇で気持ちを落ちつけることに。なんとか落ち着きを取り戻し、意識、感覚も問題ないと判断しまして、再スタートしました。幸いなことに腕の傷はDHバーを握った時には当たらない箇所だったので安心しました。DHバーがが握れるのと握れないのは大きな差が出ますから。
ただ、下りでスピードを出したいと思いつつも、頭を打った恐怖から30後半が限界。もう転ぶことは出来ません。身体の痛みに耐えつつ、残りの60キロが本当に長く感じて、2回目の池間大橋が過ぎてからの残り30キロは本当地獄でした。
やっぱり落車の動揺は隠せず、補給も一切忘れていたようです。バイクパート残り5キロくらいで、お腹が鳴るくらいエネルギー切れを起こしました。ランに繋げるために今更ながらも残っていた補給をモリモリと食べきり、バイクをフィニッシュしました。
調子がとても良かっただけに落車とその後の失速が、とても悔やまれる結果になってしまいました。
ラン
あと42キロで終わるからやりきらないと!!
予定通りではないけれど、10キロくらいまでは、キロ6分~6分15くらいで順調に走れていました。しかし、その後はめまいを感じたのでスピードを落として体調と相談してなんとか走りました。
精神的にやられているようで気がつけばボロボロと涙が止まりません。
とにかく左腕が痛くて伸びないし、曲がらないし、振ることもできないのです。ずっと同じ位置のまま右腕だけを振って少しでも足を前に進めました。折り返しでやっと半分。本当長い道のりだと感じるし、進んでいる気がしません。
折り返してらからはもう自分との戦いで、抜いたはずの知り合いに抜かれていく悔しさと、身体の痛みと、落車した罪悪感とで、もう押しつぶされそうになりやっぱり涙が止まりませんでした。
なんとかなんとかゴールに近づき、あと少しあと少しと言い聞かせ最後は走って競技場へ。総崩れでボロボロだったラン。こんなに泣きながら走ったことはありません。お世話になった方々のためにも、とにかく完走しなきゃって思って走り切りました。
逆境に負けない強い気持ち!フィニッシュへかける思い!
和田さんのレースからは、そんな思い通りに行かないレースでも自分に負けないという、トライアスロンスピリッツを感じずにはいられませんね。
用意周到な準備、万策を尽くしレースに臨むこと。
しかし、そんなことを軽く一蹴するようなトラブル、アクシデント。
思い通りに行かない、波瀾万丈、奇想天外、その状況下をいかに乗り越えフィニッシュするか。
いずれもトライアスロンの大いなる魅力、醍醐味だといっても過言ではないでしょう。
宮古島では、国内最高峰のおもてなしと運営体制、そして参加選手の高いレベルと屈指のレース環境でその魅力を満喫できます。それが、多くのアスリートを惹きつける理由なのではないでしょうか。
私も今年は暑さにより、思い通りにいかないレース運びに心折れそうになりましたが、トライアスロンスピリッツを切らさずに、ちっぽけなことは気にしないで、自分の今出来る最善をつくす、そのことに集中する楽しみを満喫しました。