ROVAL RAPIDE CLX(ロヴァール・ラピーデ CLX)は軽量さ、剛性、ブレーキング性能、そしてエアロ性能と、どれ1つとして妥協のないホイールです。風洞実験施設での膨大なテスト、セラミックスピード製ベアリングやスターラチェットハブ、DTスイス製プロロック・スポークやニップル、そして手作業によるアッセンブルがそのパフォーマンスを約束しています。
2014年にはアルベルト・コンタドール率いるティンコフ・サクソがROVAL を使いはじめ、15年シーズンからエティックス・クイックステップもROVALを採用しています。
高性能で使い勝手の良いフルカーボンクリンチャーは、デイリーライドにも最適。
ですが、使用頻度が高まるにつれ、小さな傷や汚れも増えるもの。ROVAL CLXのマットでミニマルな外観はどんなバイクにも合いますが、汚れなどが目立つのが困りものです。
加速・巡航性能に加えて、ブレーキング性能も高く評価されているROVAL CLX ですが、つもりつもった汚れがパフォーマンスに影響を与えることもあります。ブレーキシューの接地面が汚れていたら、ブレーキング性能を最大限に引き出せません。
今回は、ROVALをご愛用の皆さま必見のお掃除方法をお伝えします。
長期間にわたり汚れを放置した極端な例がこちら。白くなったところには、汗やほこり、潮風やドリンクが付着しています。 腐食箇所もあり、見た目にも何かべちょべちょしていますが、性能も著しく損ねます。
こうならないように、機材はしっかりケアしましょう。
お掃除するときはいつもよりも入念に機材をチェックするので、普段なら見過ごしてしまうような傷にも気が付くことがあります。機材損傷の早期発見につながります。
当記事のミッションは「ホイール全体の汚れと傷を取り除き、見た目の美しさとブレーキ性能を取り戻す」です。
- ① ホイール
- ② バケツ
- ③ スポンジ
- ④ ウェス(布巾)
- ⑤ ぞうきん
- ⑥ キズ隠し用コンパウンド
- ⑦ マット仕上げ用スプレー(オールサーフェイス スピードディテイラー)
- ⑧ こより
- ⑨ ハサミ
- ⑩ 布のきれはし
- ⑪ 中性洗剤(写真外)
汚れの種類や度合によって使う用品が変わります。例えば、ホコリ汚れだけならば洗剤は使わなくても大丈夫でしょう。ですが、オイルの付着などしつこい汚れがある場合、洗剤を使ったほうが効率的です。
お掃除前にどんな汚れがついているのか、しっかりチェックしましょう。
ほこりや、こすれたような傷が全体についていますね。特にブレーキシューとの接地面の汚れは、ROVAL本来の高いブレーキング性能を低下させます。傷は小石が当たった程度の軽いものですが、見た目も大事ですので、しっかりとケアしましょう。
ホイール全体のほこりを取り除き、傷を隠す作業からスタートしましょう。
バケツに洗剤水を用意します。スポンジをそれにつけて、ホイールを洗いましょう。その時にタイヤもしっかりと洗います。タイヤのトレッド(溝)に詰まった小石や、万が一異物が刺さっていたら、それもしっかり除去しましょう。パンクなどのトラブルの予防になります。
汚れをふき取ったら、次は水拭きで洗剤を落とします。
ブレーキシューとの接地面はしっかりと水拭きします。洗剤が残ると、ブレーキング性能が著しく低下する恐れがあります。
こちらはカーショップなどで購入できるキズ消し用コンパウンド。スペシャライズドは3000番を使用しています。
コンパウンドのつける範囲は最小限に留めましょう。光沢がでて、周りのマットな仕上げと色味が変わってしまいます。また、ブレーキシューの接地面にはつけないように注意します。万が一コンパウンドがついたら、しっかりと取り除きましょう。
汚れもふき取り、傷もケアしました。最後に、ROVAL CLXのマットな外観に戻すため、仕上げのスプレーを。
コンパウンドで光沢が出た箇所も、これで「なかったこと」にできます。スペシャライズドはVoodoo rideのコーティングスプレーを使用しています。
ウェスに500円玉の大きさ程度の量をふきつけます。これでホイールを拭きます。
この仕上げコートもブレーキシューの接地面にはつかないようにご注意を。万が一ついてしまったら、水拭き&からぶきでしっかりと取り除きます。二度手間になってしまいますが、ブレーキングに大きく影響しますから。
最後に、ブレーキシュー接地面をもう1度、しっかりと乾拭きします。
こちらは簡単。ホイールを外した状態で、ブレーキシューを乾拭き。あっという間に終わります。
普段、目視しないところなので、かなり汚れていることが多いです。
続いて、意外に目につくスプロケットやハブの汚れもしっかりケアします。
こまめにスプロケットをお掃除している方は少ないか思います。
「こより」のような便利道具もありますが、スペシャライズドはぞうきんやTシャツの「端っこの折り返したところ」を切って使っています。ここの正式名称をご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。とりあえず「布」と呼ぶことにします。
スポークの間からぞうきんを入れてハブを拭きます。スポークにテンションをかけないように注意しましょう。ここの汚れも意外に目に映ります。その分、きれいにすると印象ががらりと変わりますので、ホイールをお掃除するときに一緒に済ませておくと良いでしょう。
さて、これでお掃除は完了です。ホイールをバイクに戻しましょう。ついでに、乾拭きで良いのでフレームささっと拭いておきましょう。
ここまで、写真撮影をふくめて20分程度。作業量の割には、満足度も高いと思います。決して安くないスポーツバイク。常にきれいにしておきたいものです。その際、ホイールとタイヤまわりの汚れは見た目に大きく影響します。
軽く、速く、しっかりと止まるROVAL CLXホイールの性能をしっかりと保つためにも、今回ご紹介した清掃方法をぜひお試しください。
軽く、速く、しっかりと止まるROVAL CLXホイールの性能をしっかりと保つためにも、今回ご紹介した清掃方法をぜひお試しください。
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