こちらの記事は、Yonder Journal(ヨンダー・ジャーナル)とスペシャライズドが行った、アメリカの名峰シエラネバダ山脈での旅の記録です。
シエラネバダ山脈は、カリフォルニアの東側に沿って北から南に400マイルにわたって続きます。高く、荒削りで、手ごわく、信じ難い美しさを持つこの山脈は、三畳紀に地下で形成され、その後、過去数百万年におよぶ構造的過程によって地球のマントルから押し出された巨大な花崗岩の塊です。その花崗岩は崩れることはありません。永遠に続く自らの寿命への報復に、夕方の地平線を横切って明るい深紅色をばらまきながら、一日の終わりに、沈む太陽をかき切るのでしょう。

この地方の有名な美しさ、そしてカリフォルニアに生きるひとの貪欲なアウトドア精神にもかかわらず、この山脈の大半は、未踏のままで、訪れる人もめったにいません。そのハイシエラは登るのが困難です。そこにある道路のほぼすべてが行き止まりで、山脈を横断する道路はわずかしかありません。冬の間、シエラの東を目指す人々は、その周囲を南のモハーベへ迂回するか、北のタホ湖を超えなければなりません。夏には、ソノーラ峠、ティオガ峠、ウォーカー峠を越えるか、あるいは時代遅れのホイールでは敷石と泥にはまりこむシャーマン峠を越えることができるので、わずかに時間を短縮されます。しかし、このすべてが冬には閉ざされます。かつては、他の、もっと素晴らしいルートがありました。フレズノとビショップの沿岸、そしてネバダ、中西部とその先をつなぐ山脈を横切る道です。この「夢」はルート168と呼ばれました。
