7か所の石畳セクションを含む223.5㎞を走ったステージ4は15年のツール最長のステージ。現ドイツ国内個人TT王者で、3度個人TT世界王者に輝いたトニーは、ゴール前3㎞地点で飛び出して独走。周囲を寄せ付けず、単独でゴールに飛び込みました。そのバイクはチームメイトのマテオ・トレッティンのものでした。石畳セクションでメカニカルトラブルに見舞われたトニーに、マテオが自身のバイクを差し出したのです
「アタックしたとき、誰もついてこないと思った。石畳セクションでパンクしたのを、みんな見ていたかもしれない。マテオが彼のバイクを渡してくれたんだ。アタックしたとき、みんな僕が相当に、実際以上に、疲労していたと思ったんじゃないかな。あんなに早い段階で仕掛けるとも思わないだろうし。残り4㎞をきったところで、僕は他の選手もまだ脚を残していると思っていたんだ。仕掛けたタイミングは、正しかったようだね。まだ、力も少しは残っていた。十分な距離を稼いだ。勝ちを確信したよ。このコースには以前、トレーニングで2日間来ていたんだ。コースのうちの180㎞は走っていたから細かいところまで把握していた。最後の数㎞まで走りきれれば、もちろん石畳や難しい左コーナーはあるけれども、僕にチャンスがあると信じていた。最後のコーナーが勝負だったし、どうにかメイクできた。
独走勝利と総合首位の座には興奮するね。パンクしてからの追い上げでかなり疲れていたから、やり遂げたことに本当に驚いている。ほんの数秒の差で、3日間マイヨ・ジョーヌを逃した。レース初日に獲得したかったけれど、それは叶わなかった。手は届きそうだったけれど、つかむことができなかったんだ。昨日のステージ3は本当にハードで、チャンスはあったけれど僕のステージにはならなかった。プレッシャーはどんどん大きくなっていった。だから、今日は本当に勝ちたかった。
ステージ4は僕向きだったから、力も発揮できた。クライマーではなく、どちらかといえばクラシックライダーだからね。今日もチーム全体で僕をサポートしてくれたから、チームのためにどうしても黄色いジャージーを手に入れたかった。ゴールラインを越え、ステージ優勝だけでなく総合首位も獲得できて最高に幸せだ。チームがこの数日間してくれたことに、できる限り恩返ししたい。ドイツのためにも、マイヨ・ジョーヌを着れることも誇らしい。ドイツ国内個人TTチャンピオンとして走れたことも、マイヨ・ジョーヌを着ての走りをドイツのファンに見せることができるからね。最高だよ。これがより多くのサイクリング・ファンを、ドイツ国内や世界各国で、つくれれば良いね。
いまのゴールは、休息日まで、この黄色いジャージーを着続けること。厳しいけれど、チームのサポートがあれば、きっとやり遂げられるはずだ。チームタイムトライアルもある。チャンスはある。良いステージリザルトも獲得できるだろう。今日のレースで見られたように、チームは強い。マイヨ・ジョーヌを守り、良いレースができるようにベストを尽くすよ」―トニー・マルティン
ペテル・サガンがステージ3位となったティンコフ・サクソ。総合優勝を狙うアルベルト・コンタドールもアクシデントなくステージを終えました。調子も良く、チームメイトのサポートに感謝をしつつゴールしています。
「今日の結果には満足しているよ。とても良い感じだ。ペテル・サガンをはじめチームメイトは今日も僕を良くサポートしてくれた。本当に感謝している。ステージ4の目的は、怪我なくゴールすることだった。残り25km地点でリアホイールにトラブルが発生して、残り3km地点で交換しようか迷ったけれど、結局走り続けた。走り切れてよかったよ。最後の数㎞でバイクを変えるのは、とてもリスキーだったからね」―アルベルト・コンタドール
【ステージ4 コース・プロファイル】
コース：フラット
コース全長：223.5km
平均時速：40.76㎞
首位走行時間： 5時間 28分 58秒
【スペシャライズド推奨機材：】
バイク：ROUBAIX
ヘルメット：EVADE
ホイール：ROVAL
タイヤ：TURBOチューブラー
サドル：ローミン
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