自転車で急斜面をくだり、岩や木の根などの障害物や連続して現れるタイトカーブをハイスピードですり抜けていくエクストリームスポーツがダウンヒル。スペシャライズドのダウンヒルチームには、アーロン・グインやトロイ・ブロズナンといった世界トップ選手からルカ・ショーら次世代を担うダウンヒルライダーが所属しています。そして、彼らが愛用するDHバイクがDEMO 8やStatus 。
今回、J1エリート・ダウンヒルにDEMO 8で参戦している藤田翔也さん(TEAM NARO / rokkoracing )に話を聞きました。藤田さんが感じる、DEMO 8 の魅力とは?
――― DEMO8を長く愛用していただいていますが、魅力というのは?
サスペンションがペダルやブレーキから独立しているFSR。ライドの質を飛躍的に引き上げます。 |
藤田さん(以下、F): まずは、FSRサスペンションシステムです。ドライブトレインとブレーキからサスペンションを分離しているので路面の凹凸に対してよりアクティブに反応します。無駄なキックバックやホビングを抑えてくれるので、ライダーのパフォーマンスをぐっと引き上げてくれます。 さらに、カーボンフレームならばサスペンションが反応する前の微振動をフレームそのものが抑えてくれます。FSRサスペンションシステムを軸に、バイク全体がバランス良く設計されているので、スピードはもちろん格別な乗り心地を実現しています。
パーツに注目されがちですが、設計全体の調和こそがライディングの質を決めるのです。 |
F: スタンダードなダウンヒルバイクに比べてDEMOのチェーンステーは10mmから20mmほど短いのですが、これによりコントロール性を向上させています。また、タイトコーナーに速度を維持したまま突っ込んでいくことが多い競技ですので、リアエンド幅の狭さも使用バイクを選ぶうえで大事な要素です。もちろんその点も、DEMOはしっかりとカバーしています。 135mmと150mmのチョイスがありますが、狭めのリアエンド幅のおかげでタイトなセクションやターンもすり抜けるように走っていくことができます。135mmのリアエンド仕様でも剛性も高く、ペダリングが多いコースでもまったく問題がありません。
安定性と操作性を両立する低重心設計 |
サスペンションの効きと操作性能、安定感が高次元で融合していることが、今のダウンヒルバイクの絶対条件です。どんどんとテクニカルになるワールドカップなどトップクラスのレースを勝つための調整だと思います。
――― 全体的なバランスの良さ、FSRを中心にした振動吸収性と路面追従性の高さが魅力ということですが、車体を引きづると感じる方もいらっしゃるとか?
F: 「DEMOはもっさい」というコメントを頂いたこともあります。確かに、前に前に跳ぶように進むダウンヒルバイクもあります。グリップ性の高いDEMO8とは真逆のコンセプトかもしれません。そういった乗り味を好む方もいると思います。
それでも僕は、しっかりと路面をとらえて、安心してギリギリを攻められるバイクのほうが良いです。
ダウンヒルという競技においては意外かもしれませんが、「安定感」は大切にするべき要素です。カメラマンやレース観戦する方々から、DEMOは他のバイクよりもスムースなライティングに見えると言われます。それだけしっかりと路面からの衝撃を吸収し、安定感を見ている方も感じられるようなライディングができているのでしょう。乗り手からしてみれば、最後まで集中力を切らさずに次々と迫りくるセクションを全力で走りきるにはバランスの良い、安定感あるバイクは魅力的です。
1年ほど他のダウンヒルバイクでJシリーズに参戦しましたが、その年は1度も予選通過ができませんでした。完走できないこともありました。そのシーズンのあとDEMOに乗換ましたが、その年はJ1エリートクラスで、予選ではありますが、自己最高位をとることができました。
スピードを維持しつつ、路面追従性も操作性も失わないことを「もっさい」と感じる方もいるのかもしれません。ただ、「フリーライドでもレースでもいかに早く目的地にたどり着けるのか」がバイクを選ぶ際に最も考えるべき点なのではないでしょうか。
また、DEMOは交換パーツも手に入り易いので嬉しいです。レースに向けて練習しているときに転倒して、交換パーツがなくてレースに出られないというのはイヤですよね。スモールパーツを手に入れるのに1カ月かかるブランドもありますから。幅広いサイズ展開も僕のような小柄ライダーにはありがたい。アルミモデルであれば、XSという選択肢もあるため、DEMOに乗る女性ライダーを富士見パノラマで見かけることも多いです。安定感、サスペンションの効き、そしてサイズ展開の豊富さと女性にもオススメできるダウンヒルバイクです。
――― なるほど。
F: 2012年に開催された「SPECIALIZED DAYS」のダウンヒル部門で僕は3位に入りました。1位はマット・ハンターで納得なのですが、2位はタイヤ開発チームの方でした。日本のトップレベルで走れる人がたくさん働いている。そんな集団だからこそ、DEMOのような素晴らしいバイクを生み出せるのだと思います。
クリアランスがしっかりと確保され、ハイスピードでもコントロールを失わない。交換パーツまで配慮されている。FSRサスペンションシステムやリアまわりの構造ばかりに注目が集まりがちですが、バイク全体の設計の良さがそのスピード性能と乗り心地の良さを際立たせています。そのバランスが、スペシャライズドの開発陣が優れていて、また本当にバイクが好きな人たちの集まりということの証明なのだと思います。
こういった要素が、僕自身DEMO8を愛用し、男女問わずダウンヒル初心者からUCIトップレーサーまで幅広く使用されている理由だと思います。
――― ありがとうございました!2014年Jシリーズでの更なるご活躍を楽しみにしています。
静岡の老舗ショップ「なるおかサイクル」
藤田さんが勤務する、なるおかサイクル。
ロード、MTBはもちろんキッズ用ロードバイクなど幅広いバイクを取り揃えています。また、ヘルメットから交換用スモールパーツまで、ご購入の際には経験・知識ともに豊富でフレンドリーな店長、スタッフへ気軽に相談しながらお求めいただけるアットホームな雰囲気のお店です。
お近くに来られた際は、ぜひお立ち寄りください。
なるおかサイクル
住所:〒427-0025 静岡県島田市大井町6-11(地図)
電話:054-737-3609
営業時間:10:00から20:00まで
定休日:毎週水曜
web:http://www.naro-jp.com/
また、今回のインタビューではふれることがありませんでしたが、スペシャライズドとオーリンズ社とのパートナーシップについては皆さま注目しているのはないでしょうか。
スウェーデンに拠点を置く世界有数のサスペンションメーカー・オーリンズとの共同開発から生まれた究極のダウンヒルレース用サスペンションが「オーリンズTTX」。2014年度モデルのDEMO8に実装された注目の新装備です。この画期的なサスペンションシステムについては、ぜひ以下のページをご参照ください:
オーリンズ・ショック・テクノロジー:
http://www.specialized.com/ja/ja/technology/ohlins
――― ありがとうございました!2014年Jシリーズでの更なるご活躍を楽しみにしています。
左からスタッフの長島さん、成岡店長、そして藤田さん。知識・経験ともに豊富でフレンドリーなので、いろいろと気軽に相談できますよ。 |
静岡の老舗ショップ「なるおかサイクル」
藤田さんが勤務する、なるおかサイクル。
ロード、MTBはもちろんキッズ用ロードバイクなど幅広いバイクを取り揃えています。また、ヘルメットから交換用スモールパーツまで、ご購入の際には経験・知識ともに豊富でフレンドリーな店長、スタッフへ気軽に相談しながらお求めいただけるアットホームな雰囲気のお店です。
お近くに来られた際は、ぜひお立ち寄りください。
なるおかサイクル
住所:〒427-0025 静岡県島田市大井町6-11(地図)
電話:054-737-3609
営業時間:10:00から20:00まで
定休日:毎週水曜
web:http://www.naro-jp.com/
また、今回のインタビューではふれることがありませんでしたが、スペシャライズドとオーリンズ社とのパートナーシップについては皆さま注目しているのはないでしょうか。
スウェーデンに拠点を置く世界有数のサスペンションメーカー・オーリンズとの共同開発から生まれた究極のダウンヒルレース用サスペンションが「オーリンズTTX」。2014年度モデルのDEMO8に実装された注目の新装備です。この画期的なサスペンションシステムについては、ぜひ以下のページをご参照ください:
オーリンズ・ショック・テクノロジー:
http://www.specialized.com/ja/ja/technology/ohlins
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