ツール・ド・フランス2015 はクリス・フルーム(SKY)の総合優勝で幕を閉じました。他を寄せ付けない強さを見せたクリスと、常に素晴らしいパフォーマンスを見せたTeam SKY は、私たちロードレースファンに感動と熱狂を与えました。本当におめでとうございます!
最終ステージを制したのは、アンドレ・グライペル(LTS)。グライペルにとってこれが本大会4勝目。雨上がりで滑りやすく、リスキーな集団スプリントにおいても強さを示しました。
ティンコフ・サクソのペテル・サガンは4年連続でポイント賞を獲得。マイヨ・ヴェールに身を包み、表彰台へ上がりました。
「本当にうれしいよ。2015年のツールでは、序盤から苦戦を強いられた。僕の役割も、以前いたチームのものとは違った。落車もなく、グリーンジャージーを着てここにいられるのは幸せだ。僕にとっては、本当に特別なものなんだ。
今までとはまったく違うツールになったけれど、アルベルト・コンタドールと走れたのは素晴らしい経験だ。彼はまさに王者。彼をはじめ、チームメイトと一緒にツールを走れて、とても楽しかった。
ツールの始まりから、本当に大変な戦いが続いた。簡単じゃないことは分かっていたよ。だから僕自身の成績はあまり気にしていなかった。他の役割もあったから、ツールを通じてプレッシャーは高かった。集中力を切らさずにやってこれたし、この経験は糧になるよ。
ステージは勝ちたかったけど、厳しかった。それでも積極的に動いたし、ポイント賞も獲った。満足はしているよ」
―ペテル・サガン
サガンの活躍、ラファウ・マイカのステージ11優勝があったティンコフ・サクソ。鮮やかな蛍光イエローに身を包んだエリート集団は、3週間にわたり攻めのライディングを維持しました。
しかし、チームリーダーのアルベルト・コンタドールが思い描いたツール・ド・フランスにおけるキャンペーンは、実現しませんでした。最終的な総合順位は5位。フルームからは9分48秒の遅れでした。
期間中、思うようなパフォーマンスを披露したとは言い難いコンタドールですが、それでも多くの上りで勝負をかけ、落車に見舞われても高速で下りを駆け抜けました。諦めず、攻撃的に走り、パリの街まで勝負を続けました。ツールが終わったいま、コンタドールはすでに2016年シーズンに標準を合せています。
もう1人の王者、ヴィンチェンツォ・ニバリにとっても、2015年は厳しいツール・ド・フランスとなりました。2014年に見せた圧倒的なパフォーマンスは影をひそめ、ライバルに対して序盤からタイムを失いました。しかし、日を追うごとに調子を取り戻し、期待されていた力強い走りを披露します。ステージ19で見せた残り60㎞地点からのアタックは、彼が野性的な競技者であり、レースを愛するサイクリストであることを私たちに示しました。
エティクス・クイックステップは本大会中、3つのステージ優勝がありました。
トニー・マルティンがステージ4を、ズデネック・シュティバルがステージ6を、そしてマーク・カヴェンディッシュがステージ7を獲りました。マルティンはイエロージャージを着用しましたが、落車による負傷で無念のリタイヤ。チームはその後も、積極的にステージを狙い、21ステージを戦いぬきました。
パリでの活躍が期待されたカヴェンディッシュは最終ステージを6位で終えました。
「僕たちはプラン通り、第1週から精いっぱい戦った。第2週、3週は、みんなが見たとおりさ。今週は特に、サバイバルレースだった。いままで1番厳しいツール・ド・フランスだった。本当に疲れたよ。
最後の数日は気管支炎を患い、そして昨日は発熱だ。それでも、最終ステージには賭けていた。
レースが進むにつれて、マーク・レンショーたちチームメイトを失っていった。簡単なリードアウトじゃなかった。何度も何度も練習を重ねたトレインも散り散りになるほどに、集団は混沌を極めていた。
おめでとう、グライペル。彼は強かったよ。僕らはベストを尽くした。それが僕らにできる、すべてだった。 3つのステージを勝ち、数日間マイヨジョーヌを着た。みんな山で僕を助けてくれたし、パリでも最善を尽くした。いまはしっかりと休んで、エティクス・クイックステップとしての2016年シーズンを楽しみにしている」
―マーク・カヴェンディッシュ
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