先日、惜しまれながらもこの世を去ったバリー・スタンダ―。MTBの次世代を担うはずだったアフリカのホープは唐突に、わたしたちから去っていってしまった。選手としての類まれな才能を持ちながら、人想いで優しかったバリー。実績も多く残し、競技でも私生活でもこれからだった彼を奪ったのは、練習中の事故だった。
小田島梨絵(旧姓 片山):「バリー亡くなったことがいまだに信じられません。ワールドカップの会場でも、もう彼と会うことができないのが本当にショックです。ブースなどで会うと、笑顔で本当に優しく話しかけてきてくれるのがバリーだった。みんなから愛されていたと思う。
わたしたちができることは、彼が愛していたマウンテンバイクという競技を、今後もっと多くの人に知ってもらうように活動していくこと。そして、バリーのような悲しい事故が二度と起こることのないように、安全に十分配慮してライドや練習をみんなが行うように啓蒙していくことだと思います。」
先ほど小田島梨絵さんの呼びかけで、スペシャライズド・ジャパンのスタッフはバリー・スタンダ―の追悼ライドへと出かけた。良く晴れた冬空の下、右腕に小田島さん手作りの腕章を着けて走った。バリーと同じチームで切磋琢磨していた山本幸平も、彼への言葉を綴っている。わたしたちの想いが、空のうえでも走り続けているだろうバリーに届いていることを願う。
選手としての活動以外に、一個人として慈善活動に従事していたバリー。Songo.infoは貧困や飢餓、それらから派生する社会問題に対峙する主にアフリカで活動する団体。バリーは彼のキャリアを通じて、強くこの団体を支援していた。もし、あなたがバリーの意思や生き方に少しでも共感を持てるのであれば、Songo.infoの活動内容をチェックしてみてください。