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2011年7月8日金曜日

【SJスタッフのレース参戦記】小松部長のトライアスロンの巻!

公私含めて私にとって今年最大のイベント、いやアラフォー年代最大のイベントといってよいIronman Koreaが7月3日韓国のJeju島で行われました。 もともと5月29日(日)開催予定であったIronman ChinaにてIronman World Championship の出場資格獲得を目指していましたが、開催2週間前に急きょIronman Chinaが中止になり、Koreaへと振替出場となりました。宮古島のレースでは更なるRunの強化が必要と痛感したので、Chinaの中止により練習期間が1カ月増えたことはラッキーと心を切り替えました。JejuのRunコースは高低差が厳しいと聞いていたのでRunの練習はアップダウンのある場所を見つけてはひたすらトレーニングを続けました。

5月、6月の練習日誌を纏めてみると次の通りとなっていました。アマチュアのトップトライアスリートと比較すると、まだまだ練習量が足りないと感じますが、今から思いだすと「よーこんなに練習したなぁ~」と自分でも感心します。


練習距離(KM)   
       5月    6月
Swim    19.4    18.8
Bike     867    811
Run     274    244

一般の人がIronman World Championshipに出場するためには、世界各国で行われるIronman大会に出場して、5歳刻みの年齢別グループで上位の成績をとる必要があります。今回Ironman Koreaでは男女合わせて全部で75名の出場枠が与えられており、その75名の枠は、レース当日に出走する選手の総人数に対する各年齢別グループ(私の場合男45-49歳)の当日出走者数の割合に応じて配分されることになっています。従って、レース当日にならないと、年齢別で何位になればハワイに行けるか正確にはわからないのです。

7月1日(金)にJejuに入りました。相棒のBike SW SHIVのリアディレイラーを空輸の際傷つけないように外していたので、メカに弱い私は現地でうまく取り付けが出来なかったため、会場近くでいつも主要なTriレースのメカニックサポートをしてくれているTri Shopの方に取り付けて頂きました。感謝! その際、私の年齢グループはとても強い選手が多いため、宮古島37位でもHawaii出場はがんばらないと難しいぞと言われました。すっごく緊張。。。ホテルで同室になった方の友人がたまたま私と同じ年齢グループでハワイを狙っている方でしたが、出場者リストにはハワイ常連の強力なライバルが10名はいるとも言っておりますます緊張。。。。これほど緊張したのは第一志望の大学受験の時以来かな?

2日(土)にレースの説明会があり、その時点では私の年齢別グループの枠は11名とのことで、結構多いな、チャンスだなと少しほっとしましたが、昨日からいい話を全く聞いていないので、緊張度合がほぐれることは全くありませんでした。ただ、レース直前の6月末は仕事が非常に忙しく寝不足が続いたため、現地入りしてからも緊張しているにも関わらずベッドに入ったらすぐ寝ることが出来たのは、不幸中の幸いでした。

いよいよ、レーススタートです。

我々アマチュア選手の前にプロ選手が10数名、海辺からスタートします。我々は海岸線より約5メートル離れたところで、号砲を待ちます。海はべた凪、風も弱く、天候は曇り、天気予報ではそれほど暑くならない模様、絶好のレース日和です。この半年間、プライベートな時間を全てトレーニングに割いてきた成果が試される瞬間が近づきました。

号砲とともに一斉に海に向かって走り出します。ものすごいバトルです。まっすぐ泳げません。遅いくせして前のほうに陣取った人たちに舌打ちながら、彼らの上を泳ぎます。なかなか集団から抜け出すことが出来ません。約1KMほどしてようやく、集団がばらけてきて、自分のペースで泳げるようになりましたが、さすがハワイ出場を目指す選手が集まる大会です。他の大会にはない強烈なバトルだなと泳ぎながら感心していました。Swimのコースは1.9KMのコースを2周回します。1周回終了後陸に上がり、折り返し地点で折り返し再び海に飛び込みます。せっかくいい状態で泳いでいたのに、折り返し地点でまた集団が形成され、海に飛び込むと再びバトル、ふー。
Swimの状態で当日の体の状態がだいたいわかります。レース前の調整もうまくいき、体調万全でレースに臨んでいるなと自信を持ちました。後は、補給をいかにうまくするか、頭を使う必要があります。
























Swimを終え、Bikeです。1周90KMのコースを2周します。前半は結構アップダウンがあり、後半はフラットなコースです。前半のアップダウンで脚を出来るだけ使わないで、後半の平地で高速巡航を目指します。15KM毎に補給食と水分を定期的にとり、とにかく冷静にレース運びをします。私の年齢別グループのゼッケン番号はあまり見当たりません。結構いい順位にいるだろうと予想は出来ました。宮古島のとき同様、最高の相棒SHIVは、その空力効果を十二分に発揮しました。BG FITも体にダメージをかけることなく楽にペダリングさせてくれます。恐らく2-3名の外国人選手に抜かれただけかと思います。途中100KM地点あたりで、猛烈な尿意を感じました。Hawaiiを目指す私にとり、トイレに立ち止まる余裕は全くありません。さすがにぺダリングしながら小便をすることは出来ませんので、長い下りの際ぺダリングを一時中断し、思い切りました。温かいものが、太ももと靴に飛び散ります。途中のエイド・ステーション(AS)で水をもらい、SHIVと靴、サドルを洗い流します。我慢しないで本当によかった。気分一新でき2週目はぺダリングのパワーが増したのが十分感じられました。

日本のLongの大会ではACでおにぎり・サンドイッチなど色々な補給が取れますが、ここでは水分とバナナ・ジェル系の補給食だけでした。そのため、Bikeが重くなるのを犠牲にして、補給食を十分用意しておきました。冷静なレース運びが出来たので、定期的に補給をとり続けることが出来、ひと時も空腹を感じることなくBikeを終了しました。
  




































さて、Runです。Runも1周21KMのコースを2周します。コースの高低差Mapを見て下さい。全く平たんの区間がありません。最初Runをスタートして思いっきり下ったと思ったら、すぐ登り、途中アップ・ダウンがあり、最後また長い登りです。このコースを選定した人は、よほど意地悪な方なんでしょうね。。


T2(Bike=>Runのトランジション)で、同じ年齢別の人に着替えのスピードで抜かされました。10KM 程いくと折り返します。折り返しの際、同グループの選手を確認します。気づいた範囲では2名しかいませんでした。おー年代別で3位以下か? Hawaiiは見えたぜ!と少々気が緩む時もありましたが、強いトライアスリートは皆私よりRunが速いのは分かっていますし、万一数え間違いなんかで全てを失うのはいやだったので、ひたすら前に前に進みます。


同僚から、「結局最後はHawaiiに行くんだという強い気持ちを持っている人が勝つ」と言われ、全くその通りと思いながら「Hawaii、KONA」と心の中で呪文を唱えながら長い坂道を登っていきます。Runに入ってから、急に天気がよくなりました。日差しが強いです。ASで水を頭からぶっかけます。2KM毎にASがあったので、本当に救われました。 自分よりはるかに若い年齢グループの人が抜いていっても全然気にしません。今日は総合順位じゃなくて年代別の順位が全てです。30KM地点でも、同グループの選手に抜かれた記憶はないし、折り返し地点でも私より速い選手が迫ってくる危機感はありません。同じ呪文を唱えながら走っている時、ふくらはぎにピーンと緊張が走りました。やばい、脚がつるかもしれない、これからまだまだ登りはあるし、と正直血の気の引く思いでした。一度立ち止まり屈伸をして、ちょっとスピードを緩めます。足がつって、歩くようなことになれば最悪です。残り10KM、ある程度のスピードを保ちながら、脚を酷使しない、非常に微妙な調整を続けました。



































そして長い長い道のりの後たどり着いたゴール。。。。。


































ゴール地点にはプロ選手を含めて20名ほどしかいません。Hawaii出場権を獲得したと確信した瞬間でした。サングラスをしていたので誰もわからなかったでしょうが、涙があふれてきました。長かった。。。Road to Kona…

正式発表は翌4日(月)の09:30からなされました。結果発表会場には年代別のハワイ獲得者のリストが記載されたA4の紙がセロハンテープで壁に貼られているだけの味もそっけもないものです。私の名前は?? ありました。年代別で7位でした。思ったより順位が悪い結果に、最後まで気を緩めないでよかったとほっとしました。結果発表の後、すぐ、Hawaii出場の登録料USD650を現金で払っておしまいです。これでとりあず、Jejuに来た目的を果たすことが出来ました。

 ここに名前を載せるためためだけに半年間死に物狂いの努力をしてきたのであった。。。


タイムは次の通りです。
種目    距離(KM)    時間
SWIM    3.8    1:00:06
BIKE    180.2    5:12:16
RUN    42.2    3:39:17
合計         9:59:44

順位はそれなりにいいところにいると思いますが、年代別で順位が掲載されているだけなので総合順位は把握できていません。お時間のある方、Ironman Koreaのホームページでご確認ください。私の年代別のレベルが最も高いことが一目瞭然です。Runのタイムは宮古島の時とあまり変わりませんが、コースの難しさを考えると宮古島時よりも格段にRunのレベルがアップしていると自己分析しています。なお、男女ともプロ選手の優勝者が、今までのIronmanコースの中で一番タフだったと優勝スピーチで言っていました。
http://c183651.r51.cf1.rackcdn.com/2011/07/Korea_IronmanResults.pdf

今回私の年代別で11名出場枠がありますが、11名全員がハワイに行くわけではありません。その場合Roll downといって、12番目以降のTimeの人が呼ばれて最終的に11名の枠が埋まるまでそれが続けられます。従って、チャンスがあると思った人は、発表会場でじっと待つ必要があります。(これはプチIronman知識)

10月8日(土)にIronman World ChampionshipがKonaで開催されます。今は正直ゆっくり休みたい気分です。8月から練習再スタート、Konaを満喫してきます。

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