2014年7月10日木曜日

ボディージオメトリー・公式ツール、Retül のご紹介


カミハギサイクル小牧本店(愛知県)の導入で、ボディージオメトリーフィットの公式ツールとして稼働を始めたRetül (リトゥール)。経験豊富なフィットテクニシャンとハイテク満載の計測機器との融合によりフィッティングの精度はさらに向上します。実際に、Retül でフィッティングがどのように変わるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、そのRetülを簡単に紹介いたします!



Müve と Angül Dynamic Fit Stem、調整可能なクランク。
Müve(ムーヴ)は実際の走行に近い負荷をライダーに与え、ペダリングをしたままフィッティングができるサイジングバイクで、ダイヤルを回すことで各パーツの位置を調整します。 Angül Dynamic Fit Stem(アングル・ダイナミック・フィット・ステム)はフィッティング専用ステムで、Müveと同様にダイヤルでの調整が可能です。 特にトライアスロンやTTバイク向けのエアロバー周りは複雑で繊細な調整が要求されますが、その作業もダイヤルによって行えます。また、サドル位置を調整するたびにライダーはペダリングを止め、サドルから腰を浮かしたりバイクから降りたりする必要がありました。Müveを使用すれば、ペダリングを続けたままサドル位置を変更できます。ペダリングをしながら行う動的なフィッティングにより、その効果をより実感できるでしょう・

竹谷賢二さんがご自身のブログに以下のように書いています:

“同じポジションでのクランク長の違い、その違いによるサドル位置の違いなど、実車ではなかなかできないことがこれならば、心ゆくまでトライすることが可能です。” 

実車でのフィッティングの場合、交換を伴うためクランク長の調整は実施が難しいのですが、クランクの伸縮ができるRetül では手軽に行えます。この点もRetül の魅力です。

ライダーに取り付けるWIRELESS HARNESS(写真上) の位置情報をVANTAGE SYSTEM (写真下左右) が計測。
Body Geometry FIT with Retül の際、ライダーの身体に計16個のWIRELESS HARNESS(ワイヤレス・ハーネス)を取りつけます。HARNESSに搭載されたLEDの点滅によって、ライダーの乗車姿勢を誤差1mm以下で感知し、計測するのがVANTAGE SYSTEM(ヴァンテージ・システム)です。VANTAGE SYSTEMが読み込む位置情報を数値・グラフィックとしてスクリーンに即座に映すことで乗車姿勢の変化をリアルタイムに確認できます。フィッティング後には、最終的な計測結果をお渡しすることができます。

ボディージオメトリーフィットで調整したバイクを計測するのがZIN TOOL(ジン・ツール)です。

ZIN TOOL の青い取っ手部分には、4つのLEDを搭載。先端部を規定箇所にあて、機材を測定する。
ZIN TOOLは取っ手部分に4つのLEDを搭載し、その位置情報をVANTAGE SYSTEMが読みとります。こちらも誤差1mm以下で機材を計測します。フィッティング結果を効率的かつ正確に、分かり易いドキュメントとして発行できます。

巧みな設計により効率的で正確な計測を可能にしたRetül は、ライダーの負担を軽減し、フィッティングへの集中力維持に大きく貢献します。数値やグラフィックによるフィッティング状況のリアルタイムな表示も、従来のボディージオメトリーフィットには無かった点です。このようなRetül の特徴が、フィッティング体験をより良いものにし、満足のいく結果につながるのでしょう。

ですが、一点忘れてはいけないことがあります。以下、竹谷賢二さんのブログからの引用です:

“ボディージオメトリーフィット自体は、Retül がなくてももちろん従来通り可能ですし、フィッティングの仕上がりが変わるということも少ないと思います。

機械の指示通りに合わせればOK!というわけではなく、動きから洞察したり、感想から微調整を繰り返したりと、フィッティング自体はやはり人が人にバイクを合わせるという根底的に大事な部分は変りません“




Retül はあくまでもツールです。正しいメソッドがなければ機能しません。人間工学や自転車競技を科学的に分析し構築したボディージオメトリーフィットと結びつくことで、スペシャライズドが目指す理想的なフィッティングに近づきます。今後、知識と経験が豊富なフィットテクニシャンがRetül を活用することで、皆さまのバイクライフをより豊かなものにしていまいります。

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